中学校

西粟倉独自の「あわくらみらい学」とは?

あわくらみらい学は、西粟倉村の現在を知り、未来に向けて自分たちでできることを考えよう」という思いから始まった探究学習(総合的な学習の時間)です。西粟倉村の豊かな資源や村民の多様な背景を学び、子どもたちがもつ素朴な疑問から主体的に探究課題を発見し、解決していくことで、教科学習の枠を超え意欲や人間力を育むことが目的です。村内には小学校と中学校が1校ずつあるため、児童生徒や教職員が連携しやすく、小学校での探究的な学びを引き継ぎ、中学校でさらに発展させられるよう取り組んでいます。

「あわくらみらい学」では何をしているのか

生徒は、学年ごとに異なるアプローチで探究学習を行なっています。1年生は興味に合わせたグループに分かれ、村内外でのインタビュー調査や、外部のコンテスト・発表会への応募に挑戦しました。2年生では職場体験を行いますが、生徒にとっては単に働く経験だけでなく、経済活動としての仕事のあり方や、地域の大人が抱くそれぞれの職業観や生き様にも深く触れる機会となっています。こうした機会は、村の産業であるイチゴを使ったタルトの開発や、木材や鹿革を活かしたキーホルダー作りなど、その後の具体的な活動へつながりました。3年生は修学旅行先で沖縄の人々にインタビューを行い、西粟倉と他地域を比較しながら「どうすれば西粟倉がより良くなるか」「課題に対してどんな解決策があるだろうか」を多角的に考えるきっかけを得ています。

これからの時代を生きる子どもたちへの願い

あわくらみらい学で大切にしているのは、少人数だからこそ自分の個性を認め、「個」を確立することです。同質的な集団の中で周りに忖度しがちな子どもたちが、自らの興味を追求し自分で考えることを繰り返す中で、自信を育むことを重視しています。

また、西粟倉の「百年の森林構想」を基盤に、中学校卒業までに実際の森に入り、林業の現場に触れる体験も大切にしています。 学校教育目標にもある「自律・協働・挑戦」を根底に、子どもたちには15歳の春に高校進学等で村を離れる際、この村で得た手厚いサポートと経験に誇りを持ち、新しい出会いの中でも物事に対して能動的に動ける人間力を身につけてほしいと地域の大人は願っています。

中学校の子どもたちの様子

子どもたちは保育園から中学校まで、少人数でともに育ってきたため、お互いをよく理解しています。授業でのペアワークやグループワークもスムーズに行うことができます。また、保幼小中合同で行う運動会をはじめとする学校行事や生徒会活動なども「子ども主体」の方針のもと、企画段階から子どもたち自身が頭を悩ませながらも、仲間とともに創り上げていきます。本番では教員が見守る中、自立した子どもたちが協力してどんどん運営を進めています。部活動については、学校として設置している数は限られているものの、学校外のクラブチームや習い事なども含め、それぞれが放課後も楽しく熱心に活動しています。

今後の展望について

子どもたちが自律的に物事を考え、自分たちで決断する場面をさらに増やしたいと考えています。「自分はこうしたい」「自分はこうでありたい」と自ら考えることで、「自分の考え」をしっかり確立できるようになってほしいと思っています。

そのためにも、子どもたちにとって何よりも学校が「笑顔になれる場所・行きたい場所」であり続けることを目指しています。「学校に行けばみんなや先生に会えて、様々な勉強ができる」と前向きに捉えられる環境づくりを重視しています。西粟倉中学校の生徒数は少ないものの、進学先は非常に多様です。周囲に流されることなく、「行きたいところ」「やりたいこと」に向かって、子どもたちが本気で突き進めるよう、私たちも多様な挑戦に伴走し続けたいと思っています。

移住希望者へのメッセージ

西粟倉村には「子どもは村の宝」という温かい文化が根底にあり、行政や地域からの手厚いサポートがあります。ローカルベンチャーの起業家精神も旺盛で、村外から移住によって就学している子どもたちも多くいます。少人数だからこそ、一人一人の個性や成長を大切にできる環境があります。

(西粟倉中学校 山田稔校長)

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