にしあわくらモンテッソーリ子どもの家
活動内容
実施期間
週1回の習い事としてモンテッソーリ教育を2時間体験できる教室です。
教室は2歳半から6歳までの子どもを対象としています。1クラスに6名、クラスは4つあるので、現在24名が通っています。村の幼稚園の半数以上が教室に通っています。村内の子ども達を中心に、県外から1時間以上かけて通ってくれる子ども達もいます。
何をしているところか
子ども達は、約100種類ある教材や教具の中から興味を引くものを自由に選択し、水のあけ移しや指先を使ってする編み物など、満足できるまで〝お仕事〟を繰り返します。お仕事とは、モンテッソーリ教育の活動のことです。子どもには大人の手を借りずに様々な動作を無意識的に練習してみたいという欲求があります。教室には発達段階に合わせた様々な〝お仕事〟が用意されています。私は黒子のように子どもが自分一人でできるよう必要な時だけお手伝いしています。
想い・大切にしていること
今の活動は、自身が中学3年生の時に阪神淡路大震災を経験し身近な友達を失くしたことから、どうやって生きるかを考えたことに始まります。夫の海外赴任で海外に渡り、モンテッソーリ教育に出会い、〝子どもが自分で自分を育てる力〟を目の当たりにして、自分が求めているものはこれだと感じました。子ども達の輝くような生命力を、より多くの方に知っていただくことが私の使命とも感じます。西粟倉村からもこの教育を求めていただける今の流れに感謝し、大切に動いていきたいと思います。
子どもたちの様子
子ども達は、ここにいる時は誰かに指示されるのではなく、〝自分で選択して活動する場所〟だと分かって教室に来ています。入室したら完全に切り替わったようにそれぞれが好きな活動に集中していて、せっせと働いているような音が聞こえてきます。見学に来て下さる幼稚園の先生達も、子どもたちの様子を見て驚きます。幼稚園ではのびのびと通常の教育を受け、モンテッソーリに来たら「さぁ、お仕事だ」と言って、自分で好きな活動を見つけ好きなだけ取り組んでいます。
今後どうしていきたいか
今ある環境を整えることはもちろん、より一層提供できる内容を深め、子ども達の可能性を伸ばしていきたいです。近隣の大学で保育を希望する学生さんに向けて英語を教えているのですが、そこでモンテッソーリ教育について話すと、みなさんが目を見開いて喜んでくれ、彼女達の保育感が変わるような印象を受けます。子ども達に教える場所として「モンテッソーリ子どもの家」を大切に育みながら、乳幼児教育に関わる若い方々にも、モンテッソーリ教育の素晴らしさを伝えていきたいです。
保護者の方の声
何かを切り開く覚悟を持って移住して来た方も多い西粟倉村には、我が子にも何かを切り開いてほしいという強い思いがあり、モンテッソーリ教育を取り入れたいご両親が多いです。また、モンテッソーリ教育を選ぶ地元の方も最近増えています。田舎の暮らしの厳しい面もありますが、開かれた教育を受けて自信がみなぎり明らかに変わっていく子どもの姿は、保護者の方の励みにもなっているようです。
移住希望者へのメッセージ
私は日本各地やアメリカなど色々引っ越して来ましたが、西粟倉村では我が子だけでなく、“地域の子どもを地域で育む”という意識を強く感じます。高校生になると村外に出ることになるので、「子どもは早く自立しないといけない」という事情もあると思いますが、これほどまでに子どもを大事にしている地域は他にはあまり見ません。自ら切り開く力を存分に感じ、人の温もりの中で子育てをしてみたいというご家族にはぴったりです。他ではできない教育を西粟倉村で経験できると思います。