【Nest】元公邸料理人にお寿司の握り方を教えてもらいました!〈開催報告〉
2022.07.01
6月のあわくらみらいアカデミーは「寿司づくり」。
講師として料理人の工藤英良氏に来ていただきました!
工藤氏は「味の外交官」公邸料理人として10年に渡りカナダ、中国、フランス3ヶ国において外交活動を食の面からサポート。 世界各国の賓客に和食を提供し、公邸におけるおもてなしに尽力しました。現在は出張料理人として東京都大田区田園調布を拠点に活動中です。
また、外務省漁業室の藤原稔久氏とオンラインで繋ぎ、「おさかな外交官と学ぶ、日本のおさかな外交~世界と海とおさかな~」というタイトルでお話しいただきました。「魚に国境はない」「どうやったら水産資源を維持できるのか」といった水産資源の課題、外務省漁業室(通称「おさかな外交官」)のお仕事を簡単にご紹介いただきました。外務省漁業室についてはHP、またはTwitterをご覧ください(こちらのTwitterは勉強になるのはもちろんのこと、とってもおちゃめで面白いです!笑)。
お二人のお話で「それぞれが見てきた世界の様子」も垣間見ることで、工藤さんの「お寿司で世界の人となかよくなれる」という言葉に子どもたちも俄然やる気に。
調理は酢飯を作るところからスタートしました。寿司台を回しながら切るようにご飯を混ぜていきます。そのときに大事なのは「左手(利き手と逆の手)」。包丁や箸を持つ手ばかりに注目しがちですが、実は大事なのは反対の手。転ぶときにも右手よりも左手をかばって倒れるぐらい大切だそうです。
次に魚を3枚におろし、ネタをつくりました。工藤さんの見本を見たあと1人1尾ずつアジを捌いていきます。参加した保護者の方も「はじめて魚を捌きました」という人もいる中で、子どもたちも誰一人ギブアップせず、捌き切りました。皮を剥いて、酢水で洗い、ちょうとよい大きさに切ってお寿司のネタとして準備完了。
最後は、いよいよ寿司をにぎります。握るときにちょっとシャリをくぼませるポイントも踏まえて、レッツトライ。見本のときには「はやい!」と手が早くて握り方がよくわからない様子も見られましたが、子どもたちはどんどんと握り、用意したご飯もなくなりそうでした。中には、工藤さんも驚くほど上手に握る子もいて、思い思いの寿司ができていました。
握り寿司だけでなく、「生魚が食べられない」という参加者もいたので、工藤氏の配慮で漬物をネタにした手毬寿司も作ってみました。材料をラップで茶巾絞りにすることで、簡単な可愛いいお寿司が作れました。
工藤氏のレクチャーの間、あらゆる方向から「へえ~」「そうなんだ…」などの声が聞こえてきます。「利き手に力はいらない。添えるだけ」「酢飯は、熱いうちに混ぜるとよくご飯と酢が馴染む」「魚のうろこは酢水で洗うとれやすくなる」「なんでご飯のことをシャリって言うのか」などのお話に参加者の子どもたちだけでなく、保護者の方やスタッフからも感嘆の声が挙がりました。分かりやすく、何より楽しく教えていただいたので、これをきっかけにアンケートにも「ぜったいお寿司を家でも握る」という人も多く、毎日のお料理へのモチベーションがぐんと湧いているようでした。
感想では、「お二人とも、どっちもご立派に教えていただきありがとうございました!もしまたお逢いできればもっと味の世界について教えてください!」「てきとうに魚をさばいていたので、ちゃんとさばきかたをみることができて発見でした。自分の作る寿司酢より甘さ少な目、塩しっかりめに感じた。ごはんがよりおいしく、ネタとの相性がよく感じたので、次からはすし酢の配合を変えようと思いました。」「いがいとアジさばけるやん」などといった寿司の作り方の他にも、「すしをつくることで外国の人などのコミュニケーションなどがとれることとか考えたことがなかったからへーって思った。」など、寿司づくりを通して世界を見てみるという視点や気づきがあったようです。
アンケートは全員満点の楽しかったをつけてくれ、実際に家に帰ったあとお寿司を握ったことを教えてくれる参加者もいました。工藤さん、藤原さん、とても豊かな時間を本当にありがとうございました!