【西粟倉村教育委員会】西粟倉からオーストラリアへ。語学研修・事前研修編〈実施報告〉

2026.04.18

2025年の夏、西粟倉中学校2年生の生徒8名がオーストラリア・ワガワガでの語学研修に参加しました。現地での生活を実りあるものにするため、出発までの約3ヵ月間、生徒たちは真剣に「事前研修」に取り組んできました。

研修のスタートは、教育委員会によるオリエンテーションから。昨年度の様子を写真で振り返りながら、現地の学校生活やホームステイでの過ごし方について説明を受けました。この研修の趣旨は、単なる旅行ではなく「西粟倉村の代表」として現地の人々と交流し、異文化に触れることで国際的な視野を広げることにあります。

説明が終わると「親子deトーク」と題し、親子で研修の目的をすり合わせるワークショップも行ないました。「自分は何を期待していて、相手(親・子)は何を期待していると思う?」という問いに対し、ある生徒は「自分は自立したい。お母さんもそれを望んでいるはず」と予想。対する保護者は「本人は新しい友達ができることを一番楽しみにしているのでは?」と回答。互いの本音に触れ、「そんな風に思っていたんだ!」「親が勝手に心配していただけだった」と、家庭内での対話が深まる貴重な時間となりました。

事前研修期間では、Pocketで英語に関する学習を行ないました。ALTとの対面練習では、単語を並べるだけでなく、実践的なコミュニケーションやジェスチャー、表情を交えて「どうすれば相手に伝わるか」を意識。今年度は新しい試みとして、過去に研修を経験した、大学を卒業した先輩からもアドバイスをもらいました。「英語を活かした職業に就きたくて参加した。現地で自分の英語が通じた時は本当に嬉しかった」という先輩のリアルな成功体験は、生徒たちの不安を「自分もやってみたい!」という期待へと変えていきました。

長い研修期間の中で特に力を入れたのが、現地の学校で披露する自己紹介プレゼンテーションの作成です。自分の家族や好きな食べ物、趣味を伝えるスライド制作は、日本語でも構成に悩む難しい作業。ただでさえ同年代へ自己紹介する機会が少ない環境の中、英語の言い回しや写真の使い方、聞き手を惹きつける話し方などを周りの大人に聞いてもらい、フィードバックを受けては修正する作業を何度も繰り返しました。

出発直前には、ホストファミリーとのオンライン交流も実施。画面越しに初めて対面する緊張から言葉が詰まったり、予想以上の英語のスピードに圧倒されたりする場面もありました。それでも学校で習った英語を必死に使い、相手の反応に一喜一憂する時間は、出発前の貴重な経験となりました。事後の振り返りでは、「聞き取れなくて悔しかった」「10日間の生活に不安はあるけれど、残りの時間でできる限り勉強を頑張る!」といった、今の自分を冷静に見つめる力強い言葉が聞かれました。

「もっと話せるようになりたい」という切実な欲求が、生徒たちの学習意欲を加速させています。異文化という未知の世界へ飛び込む前の、葛藤と成長が凝縮された事前研修。自らの手で「伝えるための道具」を磨き上げた子どもたちの挑戦は、いよいよ現地へと舞台を移します。次回は「オーストラリア現地編」をお届けします!